とにかく!加齢黄斑変性症で失明しないために今すぐ取るべき対策

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知識と疑問

加齢黄斑変性症は黄斑部分に限らず眼球全体に及ぶ病気

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加齢黄斑変性症は、加齢により黄斑部が変性することで見え方に著しい障害を与える病気です。そのため黄斑部を限局的にみることが病気の解明につながると思われてきました。

しかし近年黄斑に限らず眼球全体に及ぶ病態ととらえる動きが高まっています。

加齢黄斑変性症に見られる黄斑部以外での特徴的変化

東大病院の野村陽子先生の論文によると、日本人に多く見られる滲出型(ウエットタイプ)では次のような黄斑以外での特徴的変化が多く見られるそうです。

  1. 硝子体網膜癒着
  2. 脈絡膜血管透過性亢進(CVH)

硝子体網膜癒着について

硝子体は眼球内部を満たすゼリー状の球体で網膜にくっついています。年をとるとこのゼリーが液状化して前へ前へと引っ張られるようになり、硝子体が網膜から剥がれてきます。

後部硝子体剥離といって、これだけなら誰にでも起こる老化現象なので特に問題はありません。

しかし、硝子体が網膜から剥がれるとき硝子体と網膜が非常に強くくっついているため一緒に網膜まで剥がれてしまうことがあります。これを硝子体網膜癒着といいます。

滲出型の加齢黄斑変性症患者にはこの硝子体網膜癒着が多く見られます。しかも日本人では、このタイプに抗VEGF療法はあまり効かないことが判明しました。

VEGF(vascular endothelial growth factor:血管内皮増殖因子)という新生血管を発生増殖させる物質が眼内に非常に多く存在しているためのようです。

さらに日本人の滲出型のうち、55%近くが特殊型といわれるポリープ状脈絡膜血管症(PCV)を起こしています。ポリープ状脈絡膜血管症(PCV)とは、新生血管がポリープのような瘤になっている状態です。

このタイプの患者には治療として、光線力学的療法(PDV)が有効です。特に視力が0.5以下の時には選択されます。

視力が0.6以上あるならルセンティスによる硝子体注射(抗VEGF療法)が採られることも。抗VEGF療法のほうが効くこともあるのです。

現在のところ、光線力学的療法(PDV)とルセンティス硝子体注射(抗VEGF療法)の併用が多いようです。

脈絡膜血管透過性亢進(CVH)について

脈絡膜とは網膜の外側にあって、栄養を網膜に送り届けるための多くの血管が集まっているところです。

滲出型に多く見られる新生血管は、この脈絡膜から発生しています。本来在るべき正常な血管ではないため、脆く破けやすいのです。

血管透過性亢進とは、蛍光液を使用した眼底検査で見つけることができる血管の異常です。

正常な血管は蛍光造影剤が流れ込むとクッキリと白い線として映るのですが、炎症などで血管がもろくなっていると造影剤がそこから漏れ出て白っぽく見えます。

新生血管が発生していても同様に漏れ出て白っぽく見えます。脈絡膜に血管透過性亢進があるということは、脈絡膜の血管循環に異常が発生していると考えられます。

日本人の加齢黄班変性症患者の40%ほどに、この脈絡膜血管透過性亢進(CVH)がみられるそうです。

しかもその患者の脈絡膜は広範囲に厚くなっていること、脈絡膜血管透過性亢進(CVH)に加えポリープ状絡膜血管症(PCV)を起こしている患者は網膜色素上皮の異常が多いことが判明しました。

加齢黄斑変性症の新しい研究

上述したように、加齢黄斑変性症は単に黄斑部の変性のみならず、硝子体や脈絡膜など眼球全体に病態が及ぶととらえたほうが合理的とする研究が進んでいます。

白人の病態と日本人を含むアジア人とでは大きく異なることから、今後アジアでのさらなる研究の発展が期待されます。

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