加齢黄班変性症の発症には遺伝が関係しているといわれており、現在まで関与が疑われる多くの遺伝子が見つかっています。
そんな中で国際医療福祉大学病院眼科医長の森圭介先生が比較的わかりやすく説明しているので、以下にご紹介したいと思います。
森先生の言う代表的な遺伝子は次の3つです。
- 補体因子H(CFH)遺伝子(炎症と関与してる遺伝子)
- ARMS2
- HTRA1
これらの遺伝因子が全くなければ、下記4つの後天的な要素にすべてに該当していても発症はしません。
- 加齢
- 喫煙
- 光線刺激
- 高脂肪食
ところが強い遺伝子であるCFHをもっていると、4つの要因を全て満たせば発症します。
さらに、CFHにARMS2とHTRA1など多くの遺伝要因を持っていると、健康的な生活を送っていたとしても、残念ながら発症してしまいます。
同じ生活環境であっても、家族や親族に患者がいるなど遺伝リスクを伴う人は、そうでない人と比べ発症リスクは1.4倍高まります。
ただ、遺伝子があれば必ずしも発症するというわけでもありません。
1つの遺伝子にはリスクホモ・ヘテロ・ノンリスクホモという3種類があって、この組み合わせによってリスクの度合いが変わります。
3つの遺伝子なら計27パターンの組み合わせができるので、実際にどう遺伝するのか様相が異なってくるのです。
遺伝子が全てクリアであれば不摂生な生活をしていても発症しないというのは衝撃です。
遺伝子より大切な自分で対策できること
遺伝要因があれば確かに発症リスクは高まりますが、むやみに恐れる必要もないようです。
実際、加齢黄斑変性症の患者は高齢者が多いため、自分の親や祖父母が患者であったかどうかなどはよくわからず、遺伝の実態がなかなかつかめないのが現状だそうです。
遺伝子検査でチェックすることもできますが、それより後天的な要因をできるだけ排除することのほうが大切ではないでしょうか。
このような発症遺伝子があるなしに関わらず、最低限、禁煙や抗酸化食品の摂取など自分で対策できることを積極的に行って発症を予防する、あるいは進行を食い止めることのほうが重要といえます。
※ルテインと加齢黄斑変性症の関係
加齢黄斑変性症の有名な対策はルテインを摂るですが、
ルテインが加齢黄斑変性の防止に効果があるかどうかは分かっていません。
でも、そんなの待ってられないですよね。
早め、早めに手を打ちたい方はここから手に入ります。