加齢黄斑変性症は視機能を低下させるため、‘見えない・見づらい’不便さを日常生活で感じてしまうことがあります。それが積り重なれば何をするにも億劫になって、QOL(生活の質)の低下につながりかねません。
ここではそんなお悩みがちょっとした工夫で改善できる、さまざまなアイデアをご紹介したいと思います。
ニガテなデジタル機器もこれさえ知っておけば便利な視機能補助グッズに!
デジタル機器は若い人のようにサクサク使いこなせませんよね。ですが次の機能を知るだけで、かなり日常生活で役立つのです。
ズームを使えば拡大鏡代わりに
携帯電話やデジカメについているズームの機能。その場で見たいものをズームしてみれば、拡大鏡や単眼鏡代わりになります。
このやり方を最も手軽に行えるのがipad。カメラモードにし、画面の拡大したいところに親指と人差し指を載せ、そのまま外側へと押し広げるように動かせば画面もそれに従って拡大されます。
本の上に置いて拡大しながら読むこともできます。大きさは自分の指の感覚で調整できるのも、デジタル機器にあってアナログなやり方で嬉しいです。
外出先にも携行すれば、観光地のパンフレットやレストランのメニューを見るときにも便利です。
撮影して後から拡大して見る・読む
駅の時刻表やバス停の路線図など知りたいものを、まずは全体を撮影してから後で見たいところを拡大して見る、という使い方もできます。
この、「カメラで撮影後、拡大して見る」方法は保存・消去が簡単にできるので、旅の思い出や何かの記録を作るのにも役立ちます。
音声読み上げ機能を積極的に使って
携帯電話やipadには便利な音声読み上げ機能があります。メールの文面を読んでくれたり、時間を音声を読み上げてくれたりします。イヤホンを挿せば周りに音が聞こえません。
コントラスト(明暗の差)をハッキリさせれば見えるように
色の明暗の差を大きくすることで、見づらさが解消されることがあります。
白黒反転にする
「携帯に送られてきたメールが読みづらい・・・」
そんなときはメール機能を「白黒反転」に切り替えてください。「白い背景に黒い文字」を、「黒い背景に白い文字」に切り替えるだけでずいぶんはっきりします。
メールの文だけでなく、日常生活の様々なシーンでこの「白黒反転」は役に立ちます。
たとえば「黒い背景に白い字」で目盛りや数字が書かれた定規や、「黒いノート」に「白いペン」で字を書くなど、文房具には白黒反転のものがあります。
「白い豆腐」を白いまな板で切るより、「黒いまな板」で切るほうが良く見えます。最近はカラフルなまな板が100円ショップなどで売られています。食材との色の対比を考えて何色か揃えておくといいかもしれません。
見えづらいところは色の明るさの差をつける
見たいものの色と、その背景・周囲の色との明暗の差をつけてやることで、ずいぶん見やすくなります。
家の中に明暗差をつけて見やすく
自宅の中だけでも見づらい箇所は結構あるものです。場所別に見ていきましょう。
食卓に色の明るさの差をつける
たとえば黒いお盆の上にコーヒーカップがあるとします。このコーヒーカップは黒色より白色のほうが見やすいですよね。
しかしこの白いコーヒーカップを生成りのテーブルの上に置いたら今度は見づらくなります。
生成りのテーブルに濃茶のテーブルクロスを掛けるとか、紺色のランチョンマットを敷くなどすれば、白いコーヒーカップをおいても大丈夫ですよね。
あるいはコーヒーカップを何色が揃える、お盆もまな板と同じように幾色か用意しておくといいかも。100円ショップなどの安いもので十分です。
自宅の階段の段差が見えづらい
段の縁にエスカレーターの黄色い線のようなカラーテープを貼ります。黒っぽい階段なら黄色いカラーテープ、白っぽい階段なら黒いテープといったように色の明暗の差を大きくすれば、見えなくて転ぶ心配もなさそうですね。
電気のスイッチがわからないく
廊下などにある電気のスイッチは見えづらいことが多いです。そこで、スイッチを囲むようにカラーテープを貼ってしまいます。蛍光テープや反射テープにすれば夜中でも安心です。
光の当て方を工夫する
光の当て方を変えてやるだけで、見たいものが良く見えるようになります。
照明器具で見たいところに光を当てる
部屋の明かりだけでは見たいものが良く見えないと感じるかたが多いようです。
そこで、小型の電気スタンドを一つ用意してください。安い、シンプルなものでOKです。
自分の眼には光を向けず、本や新聞などの読みたいところに光がピンポイントで当たるよう、スタンドの向きを工夫してみてください。これだけでかなり見えやすくなるはずです。
スタンドは持ち運びできるようなタイプのほうが使い勝手がいいでしょう。
100円ショップを利用して
今やないものがないといわれるほど商品が充実している100円ショップ。アイデア次第で視機能をサポートできるグッズがたくさんあります。
触ってわかるシールを貼る
凸状のカラフルなシールは、電子レンジやリモコンの普段よく使うボタンに貼っておくと便利。見ただけではよくわからなくても、触ればハッキリとわかります。
カラーテープを貼る
上述したような自宅の階段や廊下の電気スイッチなど見えづらい箇所に色の明暗差がはっきり出るように貼りつけるカラーテープも100円ショップで売られています。
安いから何色も揃えられる
上述したようにまな板などは食材とのコントラストを考えて何色も揃えられます。
ランチョンマット、ドアノブ、トイレの便座カバーなどなど安いので気兼ねなく
用意できます。
※ルテインと加齢黄斑変性症の関係
加齢黄斑変性症の有名な対策はルテインを摂るですが、
ルテインが加齢黄斑変性の防止に効果があるかどうかは分かっていません。
でも、そんなの待ってられないですよね。
早め、早めに手を打ちたい方はここから手に入ります。